国産品から一流ブランドまで

平壌の新名所、大聖百貨店

平壌の紋繍通りに位置する大聖百貨店が、全面的なリニューアル工事を終え太陽節(4月15日)に新装開店した。

同店の創業は1986年。2016年から約3年のリニューアル工事を経て、延べ面積を2倍に拡張。

買い物、食事、プール、サウナなど幅広く楽しめる大型複合商業施設として一新された。

地下1階、地上5階建てで、1階はスーパーマーケットと日用品フロア、2〜3階が服飾、靴、バッグ、時計、宝飾品、子ども用品、電化製品などの総合販売フロア、4〜5階はレストランやカフェなどのフードコート、娯楽施設となっている。

改装にあたって、最新の商空間デザインを取り入れたのが大きな特徴の一つ。
外観はモダンで直線的、シルバーにオレンジ色のラインが映えるシンプルなデザインだが、内装は相反し売り場ごとに異なるインテリアで、陳列棚、照明、床や壁、天井に使われている造作材も多種多様だ。

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ディスプレイもさまざまで購買意欲を掻き立てる売り場づくりとなっている。

一流ブランドに関しては海外から専門家を招いてディスプレイ方法を研究した。
建材や陳列棚などの家具は国内の工場で生産されたものだ。

そして、何よりも重視したのが「世界的レベルの文化生活をすべての人に」というコンセプトだ。
国産の安全・安価な食料品から一流ブランドのバッグ、宝飾品まで、さまざまなジャンルの商品がひしめき合うのが、同店の最大の特徴といえる。

同店のリュ・ヒョンオク支配人(48)は「すべての人々が世界レベルの文明生活を楽しめるよう、多種多様な商品を取り扱うのが当店の企業戦略」と話す。

同店ではリニューアルにあたって商品数を従来の1・5倍にあたる1万1700余点に増やした。
オープン後も来客のニーズに応えるべく新商品入荷を頻繁に行っているという。

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1階のスーパーマーケットには安価な国産の食料品や日用品がびっしりと並んでいた。
聞けば、同店の運営会社である慶興指導局傘下の工場で生産する「ソヌン」「キョンフン」「ウナス」などの食料品に関しては他の販売店よりも価格を1%落として販売しているという。

幅広い客層に買い物を楽しんでもらうための経営努力が見て取れる。
他にも購入額が指定の額に達したお客に対して無料で商品を提供するサービスカウンター(1階)の運営や、お得な会員カードや配達サービスなども行う。

今後の展開についてリュ支配人は「現代的にリニューアルされた外観・内観に見合うよう、サービスの向上を目指す」と話す。

疲れたら4階のテラス席でコーヒーブレイク。
生ビール、焼肉などの朝鮮料理も楽しめるのが嬉しい。