≪中外ニュース≫ 平壌4大料理「平壌温飯」に舌鼓

黎明通り温飯屋

平壌市大城区域黎明通りに位置する「黎明通り温飯屋」では、平壌4大料理の一つである平壌温飯(オンバン)を味わうことができる。
平壌4大料理とは、平壌冷麺、平壌温飯、緑豆チヂミ、大同江鯔(ボラ)汁を指す。

温飯とは、白いご飯の上に、鶏肉を煮込んだ温かいスープを注ぎ、その上に鶏肉、シイタケ、緑豆チヂミなどを載せたシンプルな料理。
コトコトと煮込まれたスープの味わいもさることながら、消化吸収にも良い優しい味は、大人から子どもまで広く愛されている。

温飯にまつわる有名なエピソードがある。
昔、平壌の官家で働いていた青年が、濡れ衣を着せられ牢獄に入れられる。

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恋人の女性は差し入れをしようとするが、手籠は小さく、ご飯とおかずが入らない。
考えた後、女性はごはんの上におかずを置き、熱々のスープを注ぎ、緑豆チヂミで蓋をし、青年のいる牢獄を訪ねた。
それを食べた青年が、恋人に料理の名前を聞くと、彼女は、温かいご飯ということでとっさに「温飯です」と答えたという。
青年は、その料理の味を忘れることができず、濡れ衣を晴らし牢獄を出た後、恋人との結婚式の場で招待客に温飯をふるまったという。

平壌では、結婚式を挙げる際、この2人のように仲睦まじく幸せに暮らすようにと、温飯を作り、もてなす風習が残っている。
平壌温飯は、一般家庭はもちろん、各地の食堂でも特色ある民族料理の一つとして親しまれている。
中でも「黎明通り温飯屋」は、味と香りが秀でており、平壌温飯の栄養価と薬効を最大限に生かした「本物の味」と評価が高い。
同店スタッフのパク・ヨンオクさん(47)は「日本から、『黎明通り温飯屋』を訪ねてこられた際には、朝鮮民族の伝統料理である本場の平壌温飯の味を存分に味わってほしい」と語った。
同店は1階と2階がレストランとなっており、300人が収容可能。
平壌温飯以外にも、各種料理を提供する。
営業時間は12時から22時まで。店休日は月曜日。